院長の木村です。
さて、今回は関節炎のお話です。
経験がある方はご存知だと思いますが、わんちゃんでもねこちゃんでもシニアになってくると動きがゆっくりになりますよね。
今まで走り回ってた場面で歩いたり、登れていたはずの段差もためらったりよっこいしょって少し時間をかけて登ったり。
ねこちゃんなんかは元々高くジャンプするから分かりやすいですよね。
前は届いていた高さも刻んで登ったり、ともすれば諦めたり。
もちろん加齢による筋肉の衰えや活動性の低下という要因はあると思います。
でも意外と気付かないうちに慢性の関節炎になっていてその痛みで動きが弱くなっているかもしれません。
人は言葉があるから自分が痛いことを相手に伝えられます。
でも動物達はその痛みを伝える手段をあまり持っていません。
実際に、当院が開業してからの1ヶ月の間にすでに何件もご家族が気付いていない“身体検査で判明した痛み”をお伝えしてきました。
それは背骨の痛み、膝の痛み(特に若い頃から脱臼グセのあるわんちゃんに多いです)、股関節の痛み、しっぽの痛み、、色々ありました。
大部分の子たちは多分普段はそこまで痛くないんじゃないかと思ってます。
ただ、ちょっと無理な角度や体勢、姿勢をとったときに痛みが走るから慎重に動くんですね。
傍目から見たら「もう歳になった」動物の完成です。
でももしかしたら歳じゃなくて痛みかも。こう考えるだけでもしてあげられることは変わるかもしれません。