院長の木村です。

 

読売新聞やヤフーニュース等で犬猫のマイクロチップに関するニュースが入りました。

 

ニュースを見てみると両者とも「環境省は8日、飼い主情報などを管理する業者の要件を定めた省令を公布した。」「繁殖業者などは来年6月1日以降、犬猫の背中付近にこのチップを装着しなければならない。」としていますね。

 

環境省のHPを確認した限りでは業者に義務が課せられるだけで、既存でマイクロチップが入っていない動物に対する飼い主の挿入義務を明示するものではありませんでした。

 

 

さて、ここでマイクロチップのおさらいをしましょう。

 

マイクロチップとは米粒のように小さなカプセルであり、専用の注射針(人でいうと献血時くらいの針の太さ)で首筋に挿入します。

 

チップ内には固有の番号情報のみが入っており、事前に獣医師会(正確には動物ID普及推進会議:AIPO)に登録した情報と紐付いています。

 

つまり、「No.111111…は○○県△△市の誰それさんの何々ちゃん」という情報を全国ベースで事前登録しておくのです。

 

そしていざ迷子になってしまった時は、保護した方が病院などに連れていって番号を読み取り、それをAIPOに照会すれば素性が分かるという仕組みです。

 

 

動物が迷子になる、逸走することは通常かなり稀なことです。

皆さん気を付けていらっしゃいますからね。

 

ただ、稀ではあるものの、動物がいなくなることは有り得ます。

実際に地震なんかでパニックを起こして窓や空いているドアから脱走したエピソードは意外と聞いたりします。

 

 

もし何らかの理由で逸走した場合、動物自身もそうですし何よりご家族への精神的ダメージが大きすぎます。

ですので、当院では発見率が上がるマイクロチップは挿入することをおすすめしております。

 

 

ちなみにマイクロチップの挿入は当院でも可能です。

通常診察でも実施可能ですが、前述の通り針が太くて通常の注射よりも痛みは強いです。

 

もし近日で避妊手術や歯石除去等の麻酔をかけるタイミングがあればその時に同時施術がいいでしょう。